広島・高田さんら表彰 全国「新聞コンクール」感想文

 家族や友人と新聞記事を読んで話し合った感想や意見を募る第14回「いっしょに読もう!新聞コンクール」(日本新聞協会主催)の表彰式が16日、横浜市中区の日本新聞博物館で開かれた。広島市の安田学園安田小5年高田彩楽さん(11)ら小中高各部門の最優秀賞受賞者3人に賞状や記念盾が贈られた。

 高田さんは、子どもが遊ぶ声への苦情をきっかけに公園が廃止になった例を紹介した記事を読んだ。大きな声を出せる場所と思っていた公園で遊ぶ際も騒音になりうると気づいたという。声に対して好意的に受け止めてもらえるよう「近所の人に会う時はあいさつするようになった」と話した。

 東京都の恵泉女学園中3年大作知穂さん(14)は「魚が好きな私にとって身近な問題である」と感じ、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出に地元漁師が落胆している記事を選んだ。取材に「情報をうのみにするのではなく、自分の言葉でかみ砕くことが大切だ」と風評被害を起こさないための考えを述べた。

 埼玉県川越市の県立川越女子高1年石川真帆さん(16)が読んだのは、くも膜下出血で倒れた妹の臓器を他の人に提供する決断をした女性の記事。「身内の臓器移植についてすぐに決断するのは難しい。だからこそ、会いたいときに会えるという今に感謝して生きたい」と時折涙ながらに話した。3人が読んだのはいずれも朝日新聞の記事。

 同コンクールには秋田県の696点を含む国内外から5万9248点の応募があった。本県からは、優秀賞に大曲小学校(大仙市)の菊地悠斗君(5年)が選ばれている。

(2023/12/17 秋田魁新報掲載)