大館市の大館東中学校(駒木聖子校長、348人)で16日、生徒が秋田魁新報の記事を読んで感想を発表し合う全校新聞集会が開かれた。
県内在住者1人が新型コロナウイルスの新変異株オミクロン株感染者の濃厚接触者と判明したとの記事には「県内で感染者数が減っていて危機感が薄れていた。いま一度感染対策をしっかりと行っていこうと思った」との声が上がった。
大館市の市民劇団が、東日本大震災をテーマに仙台市で開かれる公演に新作を提供するとのニュースを取り上げた生徒は、「若い世代にも震災の恐ろしさを伝えることができる記事。後世に伝えるのが僕たちの使命」と口にした。
生徒らはほかにも、洋上風力や牛乳の供給過剰、米国の竜巻被害などさまざまな記事を取り上げた。一つの記事を全員が深く読み込み、感じたことを発表し合う時間も設けられた。生徒会長の佐藤礼菜さん(2年)は「新聞を読むことで思考力や読解力、客観的に見る力が付くことが分かった」と話した。
最後に秋田魁新報社大館支社の担当者が「記事を自分のこととして捉えることが、将来社会を変えていく力になる。あまり興味がない分野にも挑戦してほしい」と講評した。
大館東中は、毎年12月に授業開始前の朝読書の時間を活用して秋田魁新報を読む活動を行っており、3年目。今年は21日までの5日間行う。