23年度NIE実践校、教員の指導力アップ9割

 日本新聞協会は11日、教育現場で新聞を活用する「NIE(教育に新聞を)」に取り組む学校を対象にした学習効果調査の結果を発表した。NIE実施後に教員の指導力が伸びたと答えた学校が91%に及び、子どもの読む力や書く力など、尋ねた五つの力の全てで、9割前後の学校が伸びたと答えた。

 調査は今年1~2月に実施。2023年度のNIE実践校など全国の小中高校計581校からの回答を基に分析した。

 協会によると、教員の指導力が「大幅に伸びた」と答えた学校は4%。「伸びた」が39%、「少し伸びた」が48%だった。NIEの実践頻度と指導力との相関も調べたところ、週1回以上など頻度が高い学校ほど「大幅に伸びた」「伸びた」と答えた割合が高かった。

 子どもの能力への影響も調査。「聞く力・話す力」「読む力」「書く力」「理解力・考えを深める力」「主体性」の5項目がNIE実践後に伸びたかどうかを尋ねると、全項目で「大幅に伸びた」「伸びた」「少し伸びた」の合計が87~94%と9割前後を占めた。

 具体的にどのような変化があったかを自由記述で答えてもらったところ「語彙(ごい)が増えた」「長文への抵抗感が薄くなった」「書くスピードが上がった」「分かりやすく書けるようになった」などの回答が寄せられた。

(2024/07/12 秋田魁新報掲載)