由利本荘市で県国語教育研究協議会 質の高い学び探る

国語教育について意見を交わした協議会

 秋田県国語教育研究協議会が28日、由利本荘市で開かれた。県内小中学校の国語教諭ら約80人が参加。討論や公開授業を通じ、質の高い学びを提供するための手法を探った。県国語教育研究会(会長=村山公昭・築山小校長)の主催。

 本年度の研究テーマは「ひらかれた国語教育の創造」。本荘東中で行われた全体会の討論では、県教育庁義務教育課の大島隆夫主任指導主事、市内小中学校の国語教諭2人、秋田魁新報社読者局の佐藤勝・読者交流部長が登壇し、授業での工夫、NIE(教育に新聞を)の実践例などを報告しながら意見交換した。

 本荘北中の佐藤星子教諭は、書く力を伸ばすために新聞を活用していると紹介。生徒に気になる記事を選んでもらい、自らの考えを文章にまとめさせた後、その内容をグループで議論すると説明した。話し合う中で出た助言や質問を文章の改善に生かすステップを踏むことで、学び合いや個々の自覚につなげられたとし、社会問題への関心を育むこともできたと報告した。

 県NIE推進協議会事務局長でもある佐藤部長は、教材としての新聞について「読み解く力や表現力、社会への関心を深められる」と述べた。

 全体会の記念講演では、光村図書出版(東京)の編集者が教科書編集の現場や近年の変化について語った。

 協議会は隔年で開催されており、次回は秋田市で開かれる。

(2022/10/31 秋田魁新報掲載)