新聞の活用例発表 横手、高校生らが学習会

LGBTをテーマにグループでまとめた考えを発表した大曲高校の生徒

 授業などでの新聞の活用法を学ぶ「NIE学習会」が22日、横手市の横手就業改善センターで開かれた。県内の教員や司書、高校生ら20人が参加。今回は初めて、授業で取り組んだ新聞活用の実践例を高校生が発表した。

 発表したのは大曲高校の1年生4人。生徒たちは国語の授業で「他者を理解しようとする姿勢」について書かれた評論文を学習。この姿勢が実社会のどのような場面に当てはまるかを考えようと、社会問題を扱った記事をグループで切り抜いて模造紙にまとめ、考えを書き込んだ。

 太田春香さんは性的少数者(LGBT)をテーマに取り組んだ切り抜き作品を紹介。本荘高校で女子生徒が制服を「スカート」と「スラックス」のどちらでも選べるようになったという記事や、台湾で同性婚が合法化されたことを紹介する記事などを切り抜いて読み込む中で、「他人を自分の理解の枠に収めようとするのではなく、他者の思いに触れ、それを受け入れようとすることが私たちに求められることだ」とまとめた。

 指導した日本新聞協会NIEアドバイザーで大曲高校講師の小川康さんは「生徒たちが今後社会に出ていくためには、世の中を知らないといけない。新聞を読むことで自分で考え、行動していく力を養ってほしい」と話した。

 またこの日は、同じくNIEアドバイザーの佐藤香六郷高教諭が「つぶやきニュースでSDGs(持続可能な開発目標)」と題してワークショップを行った。

(2020/02/23 秋田魁新報掲載)