日本新聞協会は11日、家族や友人と新聞記事を読んで話し合った感想をまとめる第14回「いっしょに読もう! 新聞コンクール」の審査結果を発表した。秋田県からは、大曲小学校(大仙市)の菊地悠斗君(5年)の感想文が優秀賞に輝いた。
菊地君が選んだのは、7月17日付本紙の記事。聴覚障害のある親の生活を手話通訳で支えている中学生、高校生について、東大の研究グループが初の実態調査を始めたという内容。菊地君は、自身には聴覚障害がなく手話で親の日常生活を支えている人を「CODA(コーダ)」と呼ぶことを知り、聴覚障害のある祖父母を支えている母も、コーダであることに気付いたという。
菊地君は記事を母にも読んでもらい、悩みを語り合える人が欲しかった幼い頃のことや、当たり前のようにやっている今でも時々つらくなる、といった悩みに触れた。感想文では「障害者への支援は進んでいると思うが、障害者の家族であるコーダについては、やっと議論が進み始めたばかりのように感じる」とつづり、コーダの実態についてより多くの人に知ってもらいたいと訴えた。初めて応募した作品が優秀賞に選ばれた菊地君は「とても驚いた。コーダについて広く知ってもらうきっかけになったと思う」と喜びを語った。
同コンクールは全国の小中学生と高校生らが対象。国内外から5万9248点、うち本県からは696点の応募があった。受賞の内訳は、最優秀賞3点、優秀賞30点、奨励賞120点。優秀学校賞は15校、学校奨励賞177校だった。
菊地君以外の本県の受賞者、学校は次の通り。(敬称略)
▽奨励賞=鈴木めい(大曲高1年)▽優秀学校賞=横手明峰中(横手市)▽学校奨励賞=大曲高(大仙市)