宮崎市の全国大会閉幕 新聞活用、取り組み発表

NIE全国大会の公開授業で新聞スクラップを基に議論する宮崎県立宮崎大宮高校の生徒たち=宮崎市の宮崎公立大学

 「いまを開き 未来を拓(ひら)く NIE」をスローガンに宮崎市で開かれていた第27回NIE(教育に新聞を)全国大会は5日、新聞スクラップを活用した公開授業や実践発表などを行い、2日間の日程を終えた。

 宮崎県立宮崎大宮高校の公開授業は、3年生がホームルーム活動として週1回取り組んでいる新聞スクラップを活用する内容。スクラップした記事から課題を洗い出し、理想とする未来のために自分たちが今社会とどう関わっていくべきかを話し合った。

 生徒は3、4人のグループに分かれ、宮崎県の活性化策や「特定少年」の実名報道など、それぞれにテーマを設定。担任の五反田聡教諭(41)が「現状を自分ごととして捉え、どうアプローチしていくべきか考えてほしい」とアドバイスすると、生徒は積極的に議論を展開した。

 授業を見た大曲高校講師で日本新聞協会NIEアドバイザーの小川康さん(53)は「生徒が活発に意見を交わす姿が印象的だった。記事をスクラップするという情報収集能力を養うことから一歩踏み込んだ試みだと思った」と話した。

 来年の全国大会は松山市で開かれる。

(2022/08/06 秋田魁新報掲載)